木造建築探訪 歴史の息づく建築散歩 ~酒蔵巡礼②~

ぎふの木造建築を訪れ、皆さまにご紹介させていただくコラム第2弾です!

木造建築として古い建物が多く残る酒蔵を巡っていきます。
ぜひ木造建築の古き良き技術と歴史をお楽しみください。

高山市上一之町にある「平瀬酒造店」様を訪ねました。
創業は元和九年(1623)です。実に402年の歴史があります。
銘柄はご存じ「久寿玉」。語源は「薬玉」から百薬の長の意があります。
高山の街自体古来より度々火災に見舞われ、平瀬酒造店様でも大正元年に火災で住宅他酒蔵数棟が全焼したそうです。故に築140年の蔵が多いのですが、火災を免れた築160年の蔵を拝見しました。


大看板に「久寿玉正宗」
脇看板に「老松」「灘流正宗」が掲げられています。

「灘流」が示すように創業当時の杜氏は
「丹波杜氏」であったそうです。
灘で清酒ができ好評を得、丹波より杜氏を招聘し清酒造りを始めたのです。

まずは築140年と言われる蔵の拝見です。
大正に入っておりますので、柱梁に鉋が当てられております。
もちろん飛騨の大工の手になるものです。

蔵とはいえ端正な作りです。
柱の足元が継がれていますが、これは創建当初からのもので、修復で継いだものではありません。
水に強い「栗材」を土台や根元に使っているのです。贅沢ですね。

こちらが築160年の蔵の2階です。
このあと3階も拝見します。
今でいうウインチも当時を偲ばせます。
「舟肘木」も見られます。

3階です。
この蔵の神様を祀る神棚があります。当時は今より積雪も多かったのでしょう、これでもかの太い梁、現在の梁のようなサイズの垂木が見れます。

太い梁を受ける「舟肘木」が随所に見られます。

却って店に戻ってきました。
店の蔵に続く通り土間の上部は、日下部家住宅(日本遺産構成文化財)吉島家住宅(国指定重要文化財)で見られるのと同様の組み方が施されています。

この写真は大正に建て替わった直後の正月
2日の売り初めの時の写真だそうです。

店に入ってすぐ右手の天井は格天井としては「洋」も意識された珍しいものではないでしょうか?
流石「大正」という時代のなせる技とでも
言っておきましょう。

また「久寿玉超辛口」という人気の高いお酒があるのですが、当初は「低糖酒」と言う糖尿病の方でも楽しめる極限まで糖を減らした酒のネーミングだったのですが、それではあまりにもということで、
「ドライ〇〇」などを経て「超辛口」に落ち着いたなんてお話を当主から伺い、
本日の探訪を終えました。

平瀬酒造店様ありがとうございました。
また、伺います。

↓平瀬酒造店様のホームページはこちら!

まとめ

平瀬酒造店様でお勧めしていただいた
「久寿玉 手造り特別純米酒」

ソフトな口当たりで飲み飽きのしない、
いくらでも飲めてしまうようなお酒です。
このようなお酒にはやはりお刺身系でしょう。

タレを作ります。

醤油、酢、味醂、豆板醤、胡麻油。
それぞれの分量はもう好みで。

鯛のザクをそぎ切りで。

スーパーで旬のスズキも気になったのですが、我が家には大きすぎたので諦めました。

カイワレを巻きました。

ほんとは浅葱などがよろしいのでしょうが、手に入らなかったので。

枝豆、とうもろこしの夏野菜とともに、暑い日でした
ので多少冷やしていただきました

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