～設置場所が問題～
泥棒が住宅に侵入する手口は、大きく分けて二つあります。
一つは玄関や勝手口のドア、もう一つは窓。今回は前者のドアについてお話しします。
泥棒の被害に遭った、ある家に対策を検討するために伺いました。閑静な住宅街で、周辺でも空き巣被害が出ている所でした。
被害者は「近所に入った泥棒は皆窓からなのに、うちだけ玄関だったんです。」と言っていました。
犯人は玄関扉に付いていた明り取りガラスを割って手を入れ、扉内側のサムターン（錠を開閉するつまみ）を回して侵入していました。
戸建て住宅の場合、窓から侵入される事例が最も多いのですが、このお宅を検証してみて納得しました。道路から見ると、玄関のある東側だけが死角になっています。他の側面は道路や隣の家からよく見通せる位置にありました。
泥棒は人に見られることを最も嫌います。
そのことを知って玄関扉をガラスの無い物に換え、錠をピッキング（特殊な道具を差し込み開錠）やカム送り（鍵穴を覆っているカバーと扉の隙間に特殊な用具を入れて開錠）、サムターン回し（ドアと枠の間にある隙間等に穴を開け、そこから特殊な用具を入れて扉内側のサムターンを回し開錠）対策の物に換えるなどしておけば、」被害に遭う可能性は少なかったと思います。
勝手口では最近スライド式窓の付いている扉が普及していますが、このタイプは特に狙われるのでご用心。換気には便利ですが、留守にする時や就寝時には必ず閉め、できれば窓枠部分に付いた格子も手が入らない形の物にすることです。
勝手口は敷地の奥まった所にある場合が多いですから、どうしても外部から人目に付きにくくなります。
玄関もそうですが、勝手口の扉にも錠を２つ以上つけるなど、二重三重の対策をお勧めます。
