岐阜で有名なヒノキは？

「ヒノキ」は一般的によく聞く樹種名の一つだと思います。
一般的に住宅の建築材料として使われ、日本古来の建築物から現代にいたるまで
ヒノキに支えられてきたといっても過言ではありません。

実は岐阜に有名なヒノキがあります。
皆さんご存じですか？

岐阜の東濃地方は室町時代からヒノキの産地として有名です。
産出れるヒノキは「東濃桧」と呼ばれ、山の反対側、長野県側で産出される「木曽桧」に
勝るとも劣らない銘木として全国的に知られています。

20年ごとに行われる伊勢神宮の式年遷宮のための材料としても使用され、
東濃桧がとれる地区では式年遷宮用の林「神宮備林」として指定されています。
さらに、最近では名古屋城の建て替えのための建築材にも使われました。
また、姫路城は2本の大黒柱で支えられているのですが、その一本にも使われています。
これは少し有名な話で、厳密には運ぶ途中で長すぎて折れてしまい、
実際は元から半分までは東濃桧が使われています。
わざわざ岐阜県から兵庫県まで運んだということは、
しっかりと管理されて育った木があり、かつそれだけの材があることが知られていたということで
今の世界遺産にもなっている建物を支えている木が岐阜県から出ていると思うと少し誇らしいですよね。

東濃地区は寒冷な気候のため、ヒノキはゆっくりと時間をかけて成長し、
木目が細かく詰まった大変良質な材木になります。