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「騒ぐな金庫はどこだ!」
最近、地方都市で強盗事件が多発しています。
狙われる家の特徴の一つが、高い塀に囲まれた広い敷地の家です。
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以前、被害に遭ったSさん宅に伺いました。築四十年の大きな屋敷で敷地内に雑木林があるほどでした。誰かが潜んでいたとしても気付くのは困難で、敷地内への侵入口も多く、どこからでも入り込める状況でした。
庭に残された足跡から判断して、夜、敷地内に侵入した犯人は家人が寝静まるのを待って、寝室から最も離れた部屋の窓から入ったとみられます。寝ていた夫婦を起こし包丁を突き付けて縛り上げ「騒ぐな金庫はどこだ!」と、まるで映画のワンシーンのようです。
「これならやれる。」
Sさん宅には金庫はなく、そのことを信じてもらうため必死で訴えたそうです。結局、150万円ほどの現金と貴金属数点を奪って犯人は逃走しました。
恐らく犯人は数日間掛けてじっくり下見をし「これならやれる。」と確信を持って犯行に及んだと思われます。
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ひとたび敷地の中に入れば外部から姿を見られることなく、大きな建物のため、就寝中の部屋から離れた所なら少々音がしても気付かれないと判断したのでしょう。
果は犯人の思惑通り。殺傷事件に至らなかったのが不幸中の幸いでした。
ちなみにSさん宅は被害に遭った日も含め、ほとんど無施錠で生活していたそうです。理由は「今まで一度も泥棒に入られたことが無いから。」被害に遭った人の多くが同じことを言います。今まで被害に遭わなかったからといって、これからも大丈夫という理屈は成り立ちません。
防犯対策の必要性も高まっています。今すぐ対策を!
高い塀に囲まれ見通しの悪い敷地に建っている大きな家は、必ず泥棒が狙ってくると思って下さい。
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特に角地に建つ家は多方面からの下見と侵入、多方面への逃走が可能なため狙われやすく被害の事例が目立ちます。
侵入盗から侵入強盗多発時代に移っている今、防犯対策の必要性も高まっています。今すぐ対策を!