皆さんの日常や身の回りに起こりえる危険は事故や災害など様々ありますが、実は今一番危険なところは住宅かもしれないことをご存じですか?
テレビや新聞で報道されている交通事故や火災などの情報のように、家の中が危険であるということが報道されるようなことはありませんよね。
実はその危険度があまり知られていないのです。
それは「ヒートショック」です。
ヒートショックとは、家の中の温度差で起こります。
例えば寒い脱衣所から暖かい湯舟に浸かり、あがった後です。体が急に冷えたり温まったりを繰り返すことで血圧が何度も急激に変動することで起こります。
ではどれぐらい危険度が高いのか、実際の統計をご覧ください。
こちらは全国の死亡者数です。
交通事故は2610名
火災は1446名
熱中症は80名
それに比べてヒートショックは、実態把握は難しく明らかにされていませんが、過去の厚生労働省「人口動態統計」の浴槽内での溺死者数や消防の救急搬送情報 などから約 19,000 人と推計されています。
ヒートショックの次に高い交通事故はテレビや新聞でもよく取り上げられることが多いですが実は年々死亡者数は減少傾向にありその危険度が実は下がっているのが現状です。
実に約7倍近くの危険度があるヒートショックがいかに認知されておらず危険なのかお分かりいただけましたでしょうか。
ヒートショックは冬に起こりやすいです。
ここで、全国の冬季の平均居間温度を見てみましょう。
最高は北海道で20℃、最低は熊本で16℃です。
寒いと思われている地域は断熱性能がしっかりしている住宅なので暖かい家になっていますが、比較的暖かいと思われている地域の家の中の温度は実は暖かくないのです。
岐阜県でも14℃~16℃の間と、全国的に見ても決して暖かい家とは言えず寒い家であることが伺えます。
2018年の時点で世界保健機関(WHO)も冬季室温18℃以上推奨を促しています。
これからの寒い冬、もちろん暖房設備等を使いながらあったかくし温度差をなくすことは必要ですが、根本的にお家のリフォームで温度差を解消することや建てる前にしっかりとした断熱性を確保できるようにすることがこれからの住宅に求められているのです。